静脈認証システムのついた業務金庫も最近では出てきています。
昔は、静脈認証の装置が非常に高かったり、静脈認証の精密さが低いなどの問題がありました。
しかし、現在ではそういった問題もクリアされ、銀行などでも静脈認証が利用されるようになっています。
静脈認証の良いところは、その人個人にくっついており、加齢などでも変化しないという点です。
カードや鍵というのは、無くしてしまったり、忘れてしまう可能性があります。
その点、静脈は絶対に持ってくるのを忘れたり、なくしてしまうということがありません。
指紋のように、老化によって微妙に変化してしまうということがない点でも、静脈認証が好まれる理由となっています。
指紋というのは、指の利用状況や、老化、肌質の変化などによって変化してしまうことがあります。
しかし、静脈というのは、体内の脈の配置を読み取るので、まず変更されることがありません。
ほぼ一生変わらない配置をしているので、安心して利用できるというメリットがあります。
さらに、偽造がほぼ不可能という点でも、静脈認証は優秀です。
シリンダーの場合、一時的にシリンダーを手に入れて偽造しておくなど、偽造されてしまう可能性があります。
カードなどでも偽造される可能性があり、携帯認証も悪用されることがあります。
しかし、静脈を本人に似せて作るというのは、ほぼ不可能であり、その本人の配列データを取得することもほぼ不可能です。
指紋認証の場合には、指紋を取ってきて、樹脂などで固め、偽造するという方法が取られることがあります。
静脈認証であれば、そういった不安がなくなっていると言えるでしょう。
現時点で最も高レベルな本人認証手段だと言えるので、重要なものを入れる業務金庫には静脈認証が使われる機会が増えています。
それと、静脈認証には、血液がしっかりと通っているかの機能もついていることがあります。
場合によっては、死体をかざしたり、指だけ切り取ってきてかざすという方法を考える人もいます。
しかし、血液が通っていないと静脈配置が正しくても作動しないので、安心だと言えます。
ただし、静脈認証は、大きな怪我を認証している部位にした場合などには、認証されなくなる問題があります。
この問題は未だに解決されていないので、怪我をしないように気をつけておく必要があると言えるでしょう。
シリンダーと静脈認証を組み合わせることで、脅された際にも、シリンダーが最後の砦となるなど、さらにセキュリティを強化することができます。
シリンダーは警備会社に預けておき、静脈は管理者が登録するなど、柔軟性のある金庫の運用が可能となっています。
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